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おねだん以上のワンダホーデイズ

コスパよく、なりたい自分(おしゃれでかわいくてかしこくて「すき」をきわめててスマートな人)を目指すブログです。

映画「この世界の片隅に」を観て平和ボケした日常を疑ってみる 1100円

 


「君の名は」が興収入200億を超えたとか歴代邦画3位になったとかとか中国でもついに公開されたとかのニュースが目白押しの中、じわじわと話題の「この世界の片隅に」。

 

konosekai.jp

 

話題になってるのは「クラウドファンディングで資金を集めたこと」と「のん(能年玲奈)が主演で声を入れていること」「口コミで評判が広まっていること」そして肝心の内容としての、「戦時中のどこにでもある日常を描いていること」でしょうか。

 

原作者のこうの史代さんといえば「夕凪の街 桜の国」の作者でもある。
見たのは実写だったけど、原爆「後」を描いてて、「終わらないヒロシマ」にずーん…と暗くなって心に残ってた作品。

 

夕凪の街 桜の国 [DVD]

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そんなこともあって気になってたところ、
友人に「とにかく見て!」と勧められたので見て来た。

(以下、真っさらな状態で見たい人は見終わった後で読んでください)

 

全然「日常」じゃない!!

前情報や予告編から「ほのぼの系」なんだと思ってた。
全然だった。がっつり「戦争映画」だった。私にとっては。
後から読んだレビューも「派手な戦闘シーンもなく、ただ淡々と日常を送る様子を描いており」みたいな文言ばかりだったけど、


これのどこが日常なの?
ドカンドカン爆弾が落ちてくる(普通にリアルだった)のも、配給されたほんの少しの食糧でしのぐのも、そして物語の中で一番悲しい出来事も、心臓がドキドキして、ありきたりな「戦争、ダメ」ていう感情が押し寄せた。

 

でもたしかに、「戦時中の日常」としてはここまで尺を割いて描いたのはあんまり見たことがなかったかもしれない。
小学校から国語の教科書で戦時中のお話は目にして来て、ちゃんと私たち日本人の中では「空襲警報」とか「防空壕」って共通言語になってると思うんだけど、それって1回きりの場面で終わってることが多かったし、「空襲飽きた〜」って台詞が出るほど頻繁に来てた(呉だからっていうのもあるけど)とか、知らない人の防空壕に逃げ込むことがあるとか、そういうの知らなかったしなあ。

(そういえば麻生久美子の「カンゾー先生」もそういう感じだったかも、と思い出した。これよりもさらに戦争色は薄めで、でもやっぱり日常は8月6日に向かって進んでいて、最後にキノコ雲を見て終わってた。)


日付が「あの日」に近づくたびに離席したくなった。

夕凪の街 桜の国」が原爆「後」ならこの話は原爆「前」で、穏やかに見える日常も確実に原爆に近づいてるんだって思うと手汗が止まらなかったよ…
しかもそれをすずたちが知らないのがもどかしくて。

 

miyearnzzlabo.com

この中の「志村、後ろ!」みたいな ていう表現には笑ってしまったけど、ほんとそれ。

だからこそ、原爆のシーンはあっさりしてて、結果的にすずさんは助かった、というのはついついホッとしてしまったけど、そんなのエゴなんですよね。
お父さんとお母さんは亡くなって、妹も、連れて帰って来た孤児も被爆しているわけだから。
でもそれくらい、「すずさんは助かってほしい」という気持ちが強くなってしまった。

 

それにしても、すずさんは強い

19歳て私より5歳も年下なのに、すずさんは空襲の中はるみちゃんに「大丈夫大丈夫」なんて言ってた。
そもそも成人もしてない中会ったことない人の家に嫁いで尽くすなんて自分に置き換えたらとんでもない。
なんか、昔ってほんとに女性の地位が低かったし学もなかったから、自分の中で「男の人に守ってもらわなきゃいけない人」ていうイメージが確立されてたけど、全然だったわ。
自分もしっかり生きないとな。なんて思った。ありきたりだけど。

あとついでにね、すずさんエロかった。

 

 

きっとこれから公開劇場も増えると思うしロングランにもなりそうなので、ぜひ。


(レディースデーにて鑑賞 1100円)